※ネタバレあり
※一部キャラdisあり
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・攻略順について
なんとなく
で行ったところまあ不可もなく。
でもジョセフィ最初で良かったかなー
徐々に真相をアンロックしてく順番と考えると
が多分無難におすすめ?
・総評
作品全体は、なんだろう
言うなら悪役令嬢もの、昨今のなろう系「乙女ゲーム」を逆輸入して至極真面目に再構築した、みたいな感じで
いわゆる定番の西洋風ファンタジーをやりきってるところ、
まあオリジナリティというとあれなのかもしれないけど世界観の作り込みも想像以上にしっかりやってるのが個人的には良いなという部分。
隠しルートのボリュームが結構あるのもあって終わってみると思ったよりも物足りなさを感じなかった気がする。
高木さんのゲーム特有のEDの入り方とか2週目以降の追加テキストも健在だったしテキストウィンドウの着せ替えも地味に好きだし
.....正直名前見たときは若干不安だったけど今回は比較的クオリティも安定しててよかった!
・残念なところ
ただ製品のクオリティとしては正直物申したい。
声優さんの読み間違えは多いし、ボイス抜けてたりとか文脈的にそこ別の名前では?みたいなのもあったし。
こういう品質上の粗って別に1個くらいは目瞑るけど余りにも重なるとちょっと許したくない.....
いい文章、面白い話、そういうものを生み出すのって簡単なことじゃないし、というか凄く計り知れない恐ろしいことだと思う。
だからこそたとえ稚拙でも考えられた言葉であればそれにお金出すのはさして問題じゃないんだけど、
校正・校閲とかそういう商品として当たり前にされてるべきことがおざなりだと脱力する。
なんかカドカワの電撃文庫とかでも散見されるし、次から次に新しいものに取りかかんなきゃいけない世界だとある程度仕方ないとは思います。うん、多分ものすごく忙しいんだろう。
でもなんかさ、そういうの大事にしてほしいのよね…
今ってネットの情報ばっかだし、だから誤字とかって多少あっても修正できる、なんならすぐ新しい情報が出るから一々直してる場合じゃないってむしろユーザー側の方の意識に強そうな気さえするけど
でもそういう部分にある程度プライドも持って出された情報だからタダで読めない価値が生まれるわけで。
あんまり適当な態度だとがっかりする。というか既存のメディアがそれやるとネットに対抗どころかむしろ自分の首締めるだけだよと言いたくなる
という最近胸に渦巻いてた不満の漏れを誘発させられたことを除けば、多少演出の動作が遅かったりとかまあそういう気になるところもまあ目を瞑れる程度にはわりと楽しめたと思う。
・攻略キャラ
キャラに関しては、これ大体皆そうじゃないのと思うけどもう1周目からエリックにしか目がいかなくて
これ絶対隠しですね?はよ攻略させい。
エリック気になるよ~と思いつづけて結局そのまま一番好きかなという感じ
でもキアくんも好きだし(彼年下のはずなのに包容感が凄い。これがママみ?)
トビーのボケっぷりも段々癖になるし(彼はたまにイケメンが発して大丈夫なギリギリを攻めているのが良い)、
ジョセフィの個別の甘々感も良かったし(ツンデレ俺様王子のど安定感)。
あ、ミランは......うん。
正直好きになれるポイントがなく
朴訥系がそもそもあんまタイプじゃないしなというところに催眠・洗脳のせいとはいえモラハラ化......
復讐キャラが鬼畜化ヤンデレ化みたいなのって乙女ゲームだとあるあるだしそれでも好きなキャラもいるけど
これ上手くやらないと簡単に地雷化するやつって意味でもあるあるな気がする。
私的には線が細かったりもの凄く顔がいいというタイプのキャラだと萌えの範囲に収まることもあるかという感じで
ガタイ良くて元々愛想もなかったみたいな人だとちょっと怖さが生々しい……
アデルと展開被ってるってのもあるけどルート中わりとずっとイライラしてた記憶。
とはいえエリックルートでの死に方が悲惨であんまりだったんでもはやその辺どうでも良くなった感はある(笑)
・サブキャラ
サブもまあ全体的に嫌いじゃない感じで。
ヘリングテール団長は地味にかっこいいし
(最初ずっと疑ってごめんなさい終始ただただ良い人でした)
お姉様方も和解前からなんとなく嫌いじゃなくて
アンジェラお姉様はこういうカッコイイ系タイプで虐めてくるって珍しいキャラだと思ったけど普通にただ脳筋なだけで大体和解できるし、一人称オレがめちゃ良いし
クラウディアも不思議となんとなく拒絶感でなかったし
伯父様なんかも凄い邪魔してくるしずっとクズムーブなのにどこか漂うポンコツ感?彼は彼なりに国のこと考えてたのかなとほのかに思えなくもないようなそうでもないような、
塩梅の良い小物感。
そしてなによりセシリアちゃん可愛いくて頑張り屋で言うところなしヒロイン。
セスとセシリーって2つ愛称があるのが地味に◎。
隠しルートエピローグの猫被らないのもそれはそれで可愛いし。
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・「真相」と「大団円」について
エリックルート中にぼやぼや考えていたのは、
ままあるこういう構造って、真相以外の、むしろ正規ルートであったはずの世界が本当に泡沫の夢のように反転して、まあ嫌な人もいそうだし実際複雑な気持ちになるのだけど
有り得たかもしれないという可能性だからこその個別ルートたちの輝き、
もうこの世界ではあの彼とは一緒に生きれないんだなという無常、
そういうADVの分岐特有の儚さにやっぱり自分は心踊ってきたんだなということを改めて思い出したこと、
真相ルートがというよりそれを取り巻く全体に久しぶりに胸の痛みを感じられたことがなんかよかったなあ