27時の独り言

オタクが好きなものや考えたことをつらつらと述べる場所です

ノスタルジアごっこ

 

男性中心主義、ホモソーシャルへの対抗として

女の子の世界に逃げ込んでいたのだと思うし、それは確かに百合の文脈を含んでいたけれど

 


いまではそこに男性的な視線が向けられ、消費されるものとしてすげ替えられているのはやっぱり残念

 


百合に「男が挟まる」ことを忌避するのは結構だけど、彼女らをみるのは結局…

少女を客体として押し込める存在が必死に女だけの世界をつくろうとするのを見るのはやっぱり少し滑稽

 


女性の手による女性のための…

かつて少女漫画に見たそういう力強さは「百合」には望むべくもなさそう

 


進んでいるのはやっぱり文芸かなあ


そういう路線でいいのかと首を傾げることもあるけれどフェミニズムとしては言うまでもなく誠実さが段違いだと感じる。少なくとも身体性を伴っている、グロテスクさを否定することがない

 

 

 

ガンダムヒロインの批評で悦に入っているおじさま方の知らないものが観られるのかなとぼんやり思っていた「水星の魔女」も

その意味ではいまのところ期待はずれで。

 


もちろんそれらは性を反転させた、いわゆるBLの世界でも全く同じで

それまでの抑圧の憂さ晴らしとでも言うかのように男性が消費されている

 

正直なところ、どちらの世界も自分には連続がない、青くもない隣の芝生なのだけど

 


少年漫画がいつからか女性のものになったと嘆く声があるように


魔法少女が少女の主体だったころの幻視に実態のない恋しさが募ることはあるのだった